屋根形状の種類
屋根は形状によって呼び名が異なり、それぞれに特徴があります。
寄棟屋根(よせむねやね)

例えば、建物平面が長方形の場合、平面の四辺からそれぞれに方向の異なる傾斜屋根をもつ形状のものを寄棟屋根といい、平面が正方形ならピラミッド状の屋根になり、方形屋根(ほうぎょうやね)と呼びます。方向の異なる屋根が接する部分には、水平な棟あるいは斜めの隅棟という山の部分ができます。一般的に寄棟屋根には落ち着きがあり、重厚感のある外観とすることができます。
切妻屋根(きりづまやね)

相対する辺から傾斜する屋根を持ったものです。方向の異なる屋根が接する部分には棟ができます。寄棟屋根に比べてシンプルで、軽快・繊細なデザインとすることが可能です。
片流れ屋根

建物の一辺から傾斜する屋根を設けたもので、構造的にも形状的にもシンプルで、近年はよく見かけるようになりました。片流れ屋根では棟や谷ができないため、施工性が良いのが特徴です。一方、水上端部(最上部の軒先)には、寄棟屋根や切妻屋根にはない特殊な防水施工が必要となります。
陸屋根(ろくやね)

陸とは水平の意味で、ビルやマンションの屋根部分は、ほとんどがこのタイプです。それらの多くは屋上利用を兼ねたものですが、戸建て住宅においてもルーフバルコニーとして採用されているケースがあります。いずれにしても、屋根ですから全くの水平ではなく、実際には排水のためのわずかな勾配(1/100程度)をつけています。